2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

早稲田の吉増剛造さん 「アジア」の渚で

ちかごろ早稲田大学にいって詩人の吉増剛造さんと接触して その周辺で漂っている 講義で壇上でしゃべったり 大学院の発表に参加したりと おもしろい 来週は土方巽の発表するひとがいて その関係で中西夏之さんについてちょっとしゃべる 春の嵐だっけか 土方…

落星木(こ)毛

トンッ てたたく 大地の肩を 苔むしたなだらかな肩を 木(コ)の実の落下がトンっ とたたく トンッ とたたく トンッ とたたく 木(コ)の実は苔に抱かれて フカッと光る 小世界景色の庭園を 眺望のまなざしで隙間見る 木もれ日の撫でる丘陵地帯の落星 ポトッ…

蜉蝣鼓、霧雨痛糸

糸遊(いとゆう)きみの夕暮(ゆうくれ)にホオリナゲル遊糸(ゆうし)の花に風がほのめくかげろう空の望遠鏡になって遠い星々の孤独な脇腹を摩りながら永遠と話す星癒し透け見える薄い布帛となった永遠の井戸に差しのべられた腕の溶けいく手首の水洗い波鏡の…

裏界線

祈りを編みこまれた唄 そこに満ちているたましいの透度が 空をはりつめる響きとなって 其所 此処 心に触れる

産ノシイロギ

ホド、 ける 夜火 野、 薄 川 デ硝(ー)子 ガ 沈ンダ 焔ノ 水扉(スイヒ)ニ捲ル 盲湖ノ 照ラシ噛ンダ 夜花(ヨカ)ノ (…予感) 薫リガ パチン ト 跳ネタ剥がれた 花弁ノ白(シラ)ガ ハラリ ト包ンダ 掌ノ 窪んだ服ボ ワン ト 融ケタ 月桃ノカケラ (皮 、 …

立チアガル異界ニテ揺蕩ウ

内象の言葉 の音 を透してつながる言場で 交わされる時空 そこに浸る時 の反映に照らされたあなたは 私 という距離をとびこえて私の中に在る <距離の消失> それは魂というものの明かりなのだろうか 心の噐に映る うすらかに光りだすあなた 燈が覆ったあな…

池内晶子さんの展示

銀座のギャラリー21+葉の池内さんの展示に行った すごくうつくしい空間だった 在ってほしかった空間 糸の光の雨のような其所にしかない場に出会えた もうすこし糸が細かったらとも思ったけど ギャラリー21+葉 〒104-0061 東京都中央区銀座 1-5-2 西勢ビル 2F…

底なしの雛

手ガ掻く 心のグラスの透き透った 手の 透明なグラスの 地下室の瓶詰めになった 手の 枕(まっくら)と 伸ばした手の 届く常路(トコロ)ノ 手ハ 君の寝床の枕(まっくら)なのだろうか 始終寝(ネム)った 醒めている眼ガ 立土地(タツチ)にはらりと抜け落…

内部空間性と外部空間性

教会の内部空間には特別な力を持っている場所がある そこは鎮める場のような 場所として機能している こんな生活に根づいた空間が日本にあるかしら 寺とか神社とかはだいたい閉ざされている印象があった 建物のなかに迎いいれる教会というシステム でも日本…

言葉は儚い裏側のような

木々の像影が揺らめいている 二重の薄硝子の上に描かれた 光を透した木々が 蠢くように少しずつズレて揺らめいている 私は晴れの日だ 太陽が崖っ淵から落下していくような 言葉は 唄は さわさわと鳴る風の衣や 心の浮き上がった水面に浮かぶ音の被膜のように…

聖域と禁

聖域というのは人が足を踏み入れると失われてしまうんだ 神社は今日いったら失われていた 最初はなんでなくなったのかわからなかった 風がないからかしらとおもったら 苔がひっぱがされて荒らされていた 僕がそこに入ることで入口を作ってしまったんだ 禁が…

緑色の方眼紙ノート消失

星が乾いているコトッ 目(トックリ)にそそがれた天(アマ) 雫のくらんだ頬(ホオ) 目がひらり(くらり)と 畳んだヒント(ヒン?戸)調べ 靴音の調べ くる(狂)っとキミは 回る(歯並びの良い)星明かりみたいだ 木(鈴ッ)きみの鼓動は鈴の音のようだ …

http://muulog.seesaa.net/

風と木と神社

風がすごく気持いい ふらふらと自転車に乗っていく こっちの道がいい こっちの道が好き そうすると緑のあるほうに吸い寄せられていく そこには神社があったりする そこは高い木々があって 梢が風にさわいで すごく綺麗な音がする 並木は風の通り道になってい…

『珈琲時光』

ホウ・シャオシェンの 『珈琲時光』を見たら、 吉増剛造さんが小津安二郎の講議で 切りとってみせた 電車の先頭で懐中時計をながめる少女の話だった でもあまりにねむくて 3回ぐらい気づいたらラストになっていた 最初は光とか小津のほうがぜんぜんいいじゃ…

木皮裏の文字

木の皮みたいにしてきみがすき だけど夜がぬるりと泳いで 僕は星流のブラックホールをゆく きみへきみへと 磨がれた時壁の堆層に 埋められた祈り 清らかな清流が辿った朝 きみはどこかの星を背に 星明かりの落としたほんのうっすらとした影に たんっ と鳴る…