ド こ
ド こ に イルノ カ しら ああ コトバが 走って いきたがっているのに 這い ずる 肉の坂 を ズリズリ と 閉鎖される 干涸 び 白んだ 池の 絵に 定着された ハチ 僕の 空白は 今こそ大き い 巨木となった 中空を飛ぶ舟 飛行船は ゆっくりと (雨) 窪んだ 質感の海を落下させる それは やわらかな 綿毛として きみの 頭の上を通過する 夢 乾 いた甘味 きみの舐める 飴球の転がって いく まっすぐな 坂 あ あ い た い き みの転がした (雨) 霧 を喰って進む 雨雫 は どこで乾いているんだろう ぼくの 反転した教室には ただ一つの 雷雨が 閉じ込められて 椅子も床も机も濡れている 腐葉土 となっていく木皮 醒めた 眼 は きみ の転がっていく方を 斜面に流れて 辿っていく 雨垂れの血脈 こぼれた ドッグフードに 届いた(雨)ガ今 崩れ タ 瞑られた 瞳の 反響させる 遠雷ガ 避雷針をカケヌケタ くわえた指に 歯 ガタが アタッテ 泣いている血潮になった 地を這う 影 転んだ先の舟 に 盛られた 歩調で 僕は あるく 今 きみの 擦れた影 を 手で擦って ぐるぐると 夜光虫の 尻火の 放火 夜に 火が放たれた くすぐられた 昆虫器 は うごめく 薮に なって 春を 蹂躙する 薬莢 内臓の一本が 口から逆流して 吐き出された 血 血袋のなか 言葉をひとつだけいれて 結んだ 君