終わりの果て  落下する三日月






















噛み砕け
砂糖菓子の家

目で触って

果物ナイフの
とおりすぎた道
りんごの皮がめくれて
まるまった角

コドク
やぶれた葉をつなぐ作業には
いったいどんな意味があるのだろう

巣をつくる
守る

決して自分は守らないのに

自分のオモイを
かたちにしてそれを守ろうとするのか
それとも埋葬しようとしているのか

たぶんどちらにもなれる

瞳についていた膜が外れてしまった
見ることは一方的だったのに
見ると外側がじぶんのなかに流れ込んでしまう
だから電車のむかいに座った人を見つめることができない

ぼくが見つめることのできるひとはすくない

ほどけた
天幕でくるみとった
上層雲のしめった予感の
ふれると雨になる重み

青いゆうぐれの雪景色に
取り残された記憶の影が
だれもいない風景を映しつづける

おもったほど
さむくはない
手袋の下でねつを失った手のひらが
つめたさをかさねあわせ
つめたさでつめたさを融かそうとする
熱のない指で温めても
つめたい骨の音がするだけ

胸につりさげた生ゴミ袋のような重さは
水がはいってるみたいだ

ひとつきで穴をあけて
逃がしてやりたい重みには
凍った水がかくれている

細々とピースをつなぎ
世界を閉じる
まもられた闇には
ふみが

ぼくが求めるかたちと
ぼくのかたわれがもとめるかたちの

沿う線を想ってみてもいいかもしれない
身をけずりながら進む
鉛筆の線がつながりませんでした
ではさびしいから

まあ気休めですよ

ホームで電車を待つときぐるぐる歩きまわっている人がいたらぼくです



















深夜12時過ぎ友達から帰れなくなって
高円寺にいるから遊びに来ないとさそわれ
ねむりかけていたので場所がきまったら連絡してと電話をきるが
彼は携帯もってないので
電話待っていると
電話をかけたいひとがいて
そのひとに電話した

まあとにかく深夜高円寺にいって
なにもしないで帰ってきました
連絡つかなかったんです
そのときの月は落下してるみたいだった