半不透明、屈曲体

























茜の血のように赤い
光りと陰の屈曲が
瞳の表膜に吸いついて

踊る

光りの屈折器たる
華 の
朝日を曲げて
光と陰に織り上げて
朱 やら 照り やら
血のように赤い茜空をぱっくり飲みこんだ蕾みやら
朝日の幻灯器が濡らす
光(ひっかり)の あわい点
掴むと粉雪のように沁みる

陰に仕舞われて
覗いた太陽の炎(ほのう)が
ぱっと首根の肌に燃えて

眼球表面膜を焼き
虹彩にはりついて
光を掃きひろげた朱線と
心の水膜が滲ます
存在の内火を灯されて

しぼんだ目になってしまえ と
瞳を剥ぎ取って
そのあとは何も見えなくなった