僕の痛みは僕だけのものって言う

 
 

ココロって臓器が痛むのは----って書いたらすこしココロってやつがひっこんだ
心臓ぐらいになったドクドク、ああそれでも胸の内側にはりついたものはとれない
血がたまっているのかなあ
呼吸ってこんなに暗いものだったかしら
出番を待つ言葉が出てこれないのは
足をひきずるものがあるのか、
想いってエネルギーが切れっちゃったからなのか
だって肉体に惹かれているんですよ
声とか表情とかが纏うものじゃなく
足りないかたちをそらで抱いているから
それを確認して埋めたいだけなんだ
ああ身体が痛むココロが根をはった胸のあたりが痛む
あああいってやつが損なわれてしまったみたいだ
もう絶対なんて言えなくなっちゃった
でもしょうがないじゃない
僕のさびしさは僕だけのもの
僕の痛みは僕だけのものって言う

言わないってことについて考えよう

全部言え
とにかく言え
まったくもってからきし無能といってもいいくらいなんだから
もう全部言え
かたっぱしから言え
隠すな
しょうがないよ
どうせうまくなんてできないんだから
せめて不器用でもいいから言うんだ
ほんのちょっぴり隠したってしょうがないんだから
それぐらいしかできそうなことないでしょ
それですべてが遠ざかるならば
独りでこの胸のうすら痛みおかずにしてごはん山盛り食っちゃうよ


「吾が身は、成り成りて成り合わざる処一処あり」
「吾が身は、成り成りて成り余れる処一処あり」