わたくしの耳にはあなたが 暮れていく赤のなか 歩いていくその足音 影 踏み抜いた小枝を 刺し貫いていく針と糸 その白い軌跡が 耳掻き棒の影になって なめらかな塵を吸い寄せていく 甘い闇に耳穴が融けて小宇宙になった 引力が塵芥を引きずる水平砂時計に わ…
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