メモリートオセンボ展

メモリートオセンボ展

展示風景
(東京芸術大学学生会館、2005年)






 



「箱に住む舟」

木箱、木皮、花屑、石、紫陽花、木片、錆びた円盤








 


「木舟」

木皮、花屑








 


「箱に住む舟」

木箱、木皮、花屑







 


「箱に住む舟」(部分)

木箱、石、紫陽花、木片








 


「日」

錆びた円盤








 



「橋舟、柱、門」

木皮、花屑、木柱、布






 



「橋舟」

木皮、花屑








 


メモリートオセンボ展

展示風景





 


「水扉」

木皮、花屑、鏡、錆びた円盤







 



「橋木舟、山」

アクリル、顔料、布、木枠







 


「柱、凭れる、山」

アクリル、顔料、布、木枠







 


「橋木舟」

アクリル、顔料、布、木枠








 


「樹舟」

木皮、花屑、苔







 


「途」

竹、銅線、紙ヤスリ

山形淑華 






 









 



















 

「トオセンボッコ」





















杉原信幸×山形淑華パフォーマンス 

「トオセンボッコ」 

−音ト言葉ト声ニヨル− 


9日(木)17:30〜18:00開始  

東京芸術大学 音楽学部学生会館 二階展示室 






「メモリートオセンボ展」 

植田工、杉原信幸、蓮沼昌宏 

2005.6.6(月)〜6.10(金) 
11:00-19:30 















音 に呼ばれて

イメエジに融けて

声という洞窟を透って

世界、宇宙、

に澄んだ

響きの身体を響かせる







早稲田の吉増剛造さん 「アジア」の渚で

ちかごろ早稲田大学にいって詩人の吉増剛造さんと接触して
その周辺で漂っている
講義で壇上でしゃべったり
大学院の発表に参加したりと
おもしろい
来週は土方巽の発表するひとがいて
その関係で中西夏之さんについてちょっとしゃべる
春の嵐だっけか
土方巽の映画見たかったのが
大学院の発表で見れるのは楽しみだ
土方巽の言葉を吉増さんが書いた
「慈悲心鳥がバサバサと骨の羽を拡げてくる」を借りて読んで
あつい
頭のいってしまってるひとに会いたいなあ
Coccoのしゃべりみたいなんだよ土方さん

ああでも高橋世織さんという吉増ファンの批評家と吉増さんのコンビは
すばらしく張りつめたおもしろい講義をつくりだしていたのに、
今年から忙しくて高橋世織さんが講義に来なくなってしまって、
今再生の時なんですよ


吉増剛造さんの講義
金曜2:40〜
早稲田大学13号館402号室


「アジア」の渚で

第1部(入場無料)
6月1日(水)13:00会場13:30開会
早稲田大学大隈講堂
13:45
「海の広場」と東北アジアの未来
高銀(コ・ウン)詩人

16:45
「半島と列島をつなぐ言葉の架け橋」
高銀+吉増剛造+今福龍太(文化人類学者)


第2部(2000円飲食代込)
19:30
早稲田大学染谷記念館

詩朗読の夕べ
高銀+吉増剛造

参加申し込み
03-5272-0301

詩朗読2000円は高いなあ
でも行きたいなあ
どうしようかな

落星木(こ)毛























トンッ てたたく 

大地の肩を 
苔むしたなだらかな肩を 
木(コ)の実の落下がトンっ とたたく 

トンッ とたたく 
トンッ とたたく 

木(コ)の実は苔に抱かれて 

フカッと光る 

小世界景色の庭園を 
眺望のまなざしで隙間見る 
木もれ日の撫でる丘陵地帯の落星 


ポトッ 

ポトトトトトトト 

<アァァァァァァァァァァ> 

プトンッ 

プトンッ 

プトンッ 

パツッ 

大地の脳を 
たたき起こしているみたいな音がする 

風彩(風ノアザヤカサ) 
の木々がサワつく 
音の頭上通過に洗われた金声 

木もれの心拍影の 
湯上がりみたいな 
着物を着た 
苔丘陵の裏庭で 

金の木影(こえい)がふらつく 
なで午の昼にするりと 

























蜉蝣鼓、霧雨痛糸





















 
糸遊(いとゆう)きみの

夕暮(ゆうくれ)に

ホオリナゲル

遊糸(ゆうし)の花に

風がほのめく

かげろう空の望遠鏡になって

遠い星々の孤独な脇腹を摩りながら

永遠と話す

星癒し

透け見える薄い布帛となった

永遠の井戸に差しのべられた腕の

溶けいく手首の水洗い

波鏡の鼓(つづみ)が歩み去る人の手を

握って漕いだ小舟

浮かんだ夜中(やちゅう)曳き波に立って

眩んだ行為の硝煙が卵型揺り籠に揺すられて

卵白宙夢をひろげる蕊の根が左耳を塞いだ

水夜の扉開(ひかい)

泥りと吐(と)けた膿夢の愛できみは

樹日の乾木ほどけた震度

うずくまった日溜まりで

端っと放した野風の草笛に磨かれて

空夜に花飛ぶ蜉蝣の

影踊(えいよう)に掻かれた笑みを放って

薫る昼寝花一つきみ




















すべての痛過データが縦割りに落下してくる放射状の雨
千地の空板に傷みこまれた刻印字列の“時”が岩場に漏れた不快臭
あきらめた夜明けの花束に摘んだ花粉化粧
滑った皮膚の波間で燃えた汚れ衣が纏った
濯われた焦肌の粗目で事切れる風車のゆんぼ
夢まぐわい
拾った異骨の撫でやかな
遠点懐古の離れ業
腐沼の猊下の素潜り
渡り手は石を頭蓋に埋めて
搭乗された痛場の胸板に乗って酔っぱらった歯茎の
異化
とんでもない歯軋りに
外れた奥歯の友情も
卑近な例で正された鬱屈した箒跡
あなたの温めた懐風土の人魂整列
ばらされた球根の端々から浮き出した
荊が約束の踏み跡
渡世の雪路を行き交い
墓石の重さだけがずしりと閊えて
やっと出た秤の振れ刃
氷葉の朝日に触れた宿り雨が
リトマス紙にぽとりと垂れた
蕁麻の昇る合響に裸された
丑摺りの悲嘆した曙を破って
引きずり出た悪鬼の芋虫に
渡された一口の唾棄